理想と現実

この歳にもなり、明確な目標がないとは思いもしなかった。

 

生きるとは、何かとよく考えてしまう。

子供の成長とか出世やら、精一杯楽しむとか。

今の自分はどれができて、何ができないのか。そして、どうしたいのか。明確なビジョンがほとんど見えていない。

 

かつて幼少期だった頃は、父や母が偉大に見えて、そんな姿が眩しくて、だからそうなりたいとか思ったわけではないけれど、そんな存在に認められたいような子供ながらの焦燥感のようなものを抱いていた気がする。

まあ、父母はそんな心情は気づいたこともなく、ただただ色々と認めてくれていたけど。

 

要はじゃあいざ自分が大人になって、どんな存在になりたいのかと。

そりゃ、遊びたいし(実際に遊び足りていない実感もある)さまざまな経験はしたい。資格をとって成長したいし、もっと偉い大人になりたい。

ないものねだりをする子供かと。

全てを得ることはできないのに、あれもしたい、こうなりたい。でも、それは無理だから、全部諦めよう、と。

一か十か。

人生バランスが大事なのに。

そう選択できない、簡単な方に流れてしまう自分がいる。

 

シンプルに考えて、手が届くことからやればいいのに。

 

そう考えて、また自分自身への猜疑心で唸って、ぐるぐる思考して何もできずに時計の針を進めてしまう自分が、また嫌になってしまうんだ。

 

手が届きそうなそれを、まずは小さな目標にしたいと、自己暗示をするように願い続けている弱い人間だ。俺は。

それを乗り越えたいと考えているけれど。