仕事とは②

常に悩んでいるものの一つだ。

 

働くことは、案外苦ではない。

それこそ、学生の頃を思い出せば、汚くて結果の出ないような研究生活をそれこそ孤独に何ヶ月も行ったものだけど、当時も、今思い返してもなんとなく良い思い出として振り返ることができるように、ちょっと忙しいくらいが性に合っているのかもしれない。

同じく、多少の労働力を伴うような仕事でも、大なり小なりの疲労や緊張感がやりがいに感じることもある。

それこそ、誰のためでもないような議事録ですら、期限が決まっていて、それに間に合わせる必要があるならば、ちょっとした達成感すら抱いてしまうほどだ。

それに加えて対価となる賞与や福利厚生を得ているのだから、捨てがたいとも言える。

 

ただし、人付き合いや、自分にとっての働きやすさを天秤にかけた時、それがつり合わないことが多いのも事実。さらに、自分の場合は天秤の傾き方が、人とは異なる。いや、人によって異なるし、でも、一般的には傾き方が皆同じくなるように矯正される。

それが会社、企業集団というやつだ。

 

生憎にも、その集団からリタイアするか、それとも踏みとどまるか決断する境界にも差し掛かったが、なんとか後者で止まっている。

踏みとどまったから、自分が強いとは思わない。確かに自分が思う逆境に、首を突っ込んでいこうと意思が固まってきたのだけど、それは単純に変化を恐れてその場に踏みとどまったという見方もできる。

一般的には、「見方もできる」。でも、自分は、「踏みとどまった」。消極的判断をしたのだと理解している。ただ踏み出せなかっただけだと。

 

恐らく、この判断がいつの日か後悔に繋がるのだと思う。自分はそういう人間だから。

 

よく言われる。「時間があるうちに勉強しとけ」と。みんな将来が怖くて、だからこそ、今のうちに頑張っておけよと捨て台詞のように言葉を残していくのだ。

 

みんな怖い。俺だって怖い。そりゃ、自信は持ちたいさ。でも、今の自分でいるには、今のまま、最大限耐えるしかないのだから。