郷里を思い出す②

先日、父が誕生日を迎えた。

還暦・・・だったか。いつからか正確な歳を数えられなくなってしまっていたから、記憶が曖昧だ。それでも、節目の年齢だということは覚えているから、十中八九合っているはず。

 

送るべきであろうとは理解してるけれど、祝いの品を渡せない心の引っかかりがあるのだ。

 

そういう行動を期待されていないのにやることへの躊躇いというか、「期待されていないけれど、それでも何かやってくれるかな?そしたらサプライズだし、嬉しいよ」という期待に対する100%の返答が、相応の品物や行動で準備できないから、いつも見送ってしまうのだ。

いや、違うか。ただただ「ありがとう」と面と向かって言われることが恥ずかしいだけだ。

 

このままだと後悔するのは目に見えている。現況、帰省もできないわけで、何か言葉で贈ることもできなければ、ただの態度で示すことすらそれは難しいだろう。

 

帰省した暁に一対一で飲むという想いが、コロナの影響でかき消えそうになっているからこそ、大事にしないといけないよな。

 

遅れてしまったけど、ここはひとつ、労いの思いを込めて、誕生日の品を送って、感謝を伝えたいと思う。

喜んでくれるだろうか?ありがとうと言われなくても良いから。冗談まじりに感謝を伝えてくるんだろうな。顔赤くして喜ぶ顔を思い浮かべながら、今夜何かを贈ろうと思う。