日が伸び、無意識に暑いなとボヤくほど、気温が暖かくなってきた。
長い冬を超え、また春が訪れてきている。
日本人故、春の訪れとは感慨深いものであると感じるが、今年抱いているその感情は特に強いのだ。
春といえば、出会いと別れの季節。それに接する機会が、特に多いからだ。社会人としてのそれは学生としてのものとは色合いが異なり、桜の色合いである淡く香ったピンクではなく、どちらかといえば汗と努力の赤、あと、個人的には青色が混ざった色合いであるように感じる。
出会いが強調されることには変わりがない。ただ、学生の時の甘酸っぱいような、ほのかな青春の青みがかった季節柄とは大きく異なると、ただただそういうことのように感じてしまうのだ。
今日も、気温は高い。冬着はとっくに不要となり、熱気を逃さない材質の衣類を着れば、汗ばんできてしまうほどの体感温度だ。
昨年は、それをほとんど感じることなく家で過ごすことが多かったが、今年はもっと外にでられたらと理想を抱いている。
そして一言、脳内で呟くのだ。出会いと別れの季節か、と。
一つ一つの出会いに感謝しながら、暖かな陽気が降り注ぐ今このときを、精一杯駆け抜けていきたいものだ。